【幽幻の蝶】 in 白玉楼

幽々子さまスキーな亡霊が感じたり考えたりしたことを気ままに書き連ねていく場所。 文章専門同人サークル【幽幻の蝶】の活動報告所としての役割は、2014年開催のコミックマーケット86をもって終了いたしました。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

スポンサー広告 |

幽明櫻の情報を先に公開しておきます

 5月4日(もう来週ですね)に開催される『都産祭2010』(2日目)内のオンリー企画のことです。
 カタログ等を事前に確認し、諸注意事項を守って楽しく過ごしましょう。

▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽
幽明櫻<2010・5・4>
【幽幻の蝶】(ゆうげんのちょう)

配置スペース:第一会場(4F) お‐23
 
頒布物:新刊『胡蝶桃酔』        ¥400
    (幽々子×映姫/全年齢向・小説本)
    ・幽々子に手を引かれ連れまわされる映姫。彼女は道すがら、何を想う……
※表紙・挿絵を【Sacred Spell】の青っ恥さんにお願いしました。



 他に、既刊(『胡蝶天衣』¥400・『胡蝶揺籃』¥400)も持ち込みます。
△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△

 表紙はこちら↓
『胡蝶桃酔』表紙サンプル
 青っ恥さんが、今回もイイ仕事をしてくれました! 感謝!!
 本文サンプルは【~続きを読む】以降に置いておきます。表紙から予想されるとおりの出来映えになっている……はず。

 紅月ノ宴の告知はこちら
「仕事帰りに寄っただけ。幽々子はいる?」
「はい。すぐにお屋敷の方へとご案内いたします」
「その必要はないわ」
柔らかな声は第三者のもの。妖夢、映姫、半霊のいずいれもが動いた。
桜色の緩く巻いた髪を揺らし。
幽雅な笑みをたたえ。
空色の着物を上品に着こなす。
妖夢の主、冥界の主、西行寺幽々子。
「幽々子様!」
実直な従者は主に向かい、かつ来客に失礼にならない程度に身体ごと向き直り、深く頭を下げた。互いに手を伸ばせば届くくらいのところまで幽々子はやってくると
「おはよう、妖夢。映姫」
改めて挨拶をした。「おはようございます!」と快活に返す妖夢の肩は自然な位置へと落ち着いていた。幽々子の親友である映姫も「おはよう」と軽く手を上げて応じ、襟元のボタンを一つはずした。
「出かけるところだった?」
「ええ。映姫、あなたとね」
「私と?」
桜が揺れる。満開の桜があしらわれた空色の袖が浮き上がり、自らの顔を指差す小さな手を包み込んだ。
「映姫と一緒に行きたい場所があるの。いいでしょう」
「それは構わないけど。一度家に帰って準備させて」
「ご心配なく。手ぶらで行って楽しめる場所よ」
「でも。せめて着替えくらい」
「それじゃあ妖夢。留守をよろしくね」
冥界の姫が彼岸の責任者の身体を引っ張りあげていく。「私の話を聞いてー!」という叫びごと。
空の青に二人が溶け、やがて消えていく。留守を任された従者はそのさまをただ見送っていた。
「……お気をつけて」
遅れすぎた言葉は一つの人影と一つの幽霊だけが残る庭へと解き放たれた。
支えを失った箒が青草へと落ち、言葉の余韻を打ち消した。



「幽々子。この先に何があるの?」
「天界よ」
「天界……って! あな、た、まさか!?」
不安定な岩場を一歩一歩確かめつつ進んでいた映姫の足がピタリと止まった。押さえきれずに身体だけが前へと流れ、抱きつかれた腕ごと引き寄せられて止まった。図らずも真正面から揺れる桜と向かい合う。
「あら。私はまだ未練たらたらよ」
まっすぐに差し出された声が、険しく寄せられた映姫の眉を鎮めてくれた。腕はもちろん肩からもよけいな力が抜けていく。こみ上げてきた震えをだまそうと自分を包んでくれる薄い布を強く引き寄せる。幽々子は何も言わず定位置――映姫の横へと戻った。
「脅かさないでよ。もう」
「安心して。映姫がいるのに成仏なんてしないから」
追いすがろうとする口を押さえ、目だけを向ける。瞳がぶつかることはなかった。
灰色の厚い天井は重苦しさしか与えてくれない。目をそむけても前方に連なる霧のかかった岩山。不揃いな岩が点在する地面は足に不規則な負荷をかけてくる。地に足がつかないままついてくる親友以上の存在をやっかみたくもなった。
スポンサーサイト

テーマ:同人活動 - ジャンル:サブカル

サークル情報 |
| HOME |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。